診療放射線技師りきりん🦒明日を生きる楽しさスキャン✨

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放射線の違い【X線、α線、β線、γ線、電子線、陽子線、重粒子線】

 それぞれの放射線の違いを解説【X線、α線、β線、γ線、電子線、陽子線、重粒子線、中性子線】

 

放射線ってX線、α線、β線、γ線、電子線、陽子線、重粒子線とか色々あるけどどう違うの?

医療現場での扱いはどうなの?

 

ややこしいね??

 

放射線の違いについて解説します。

よく聞くのは放射線治療の範囲かと思いますが、その効果を知りましょう。

 

 

単語だけはよく耳にしますが、意味はわかってなかったりしませんか?

もちろん放射線物理の範囲は国家試験を受けたときに勉強しました。

 

いってみよ〜

 

 

それぞれの放射線の違いを解説【X線、α線、β線、γ線、電子線、陽子線、重粒子線、中性子線】

 

 

違いのポイント

発生する場所と放射線として飛んでいる物が違います。

 

どう違うのか簡単に説明して!簡単に!

 

X線

原子の外で発生させた光子

 

電子線

電気の回路から飛ばした電子

 

α線

原子核の中から飛び出したヘリウムの原子核

 

β線

原子核の中から飛び出した電子

 

γ線

原子核のエネルギーが元になった光子

 

陽子線、中性子線

原子核の中から飛び出した、それぞれ陽子と中性子

 

重粒子線

人工的に加速して作り出した炭素の原子核

 

こんな感じ?

 

わかったようなわからないような

 

ちょっと踏み込むよ

 

X線がどうやって発生するかはコチラの記事に書きました。

www.xkirinx.work

X線は電流を流して真空の中を飛ぶ電子の流れを曲げる事で発生させています。

そして電気の量で強くしたり弱くしたり出来ます。

 

電子線はその飛んでいる電子を更にパワーアップさせて空気中を飛ばしているものです。

 

上で簡単に書いたようにα線、β線、γ線、中性子線、陽子線は原子の中から出てきます

これを「放射性崩壊」とか「放射性壊変」って言います。

1秒間にどれだけ放射性崩壊したかを表すのが「放射能」です。

 

急に難しくなってきた。

 

難しいよね。

α線、β線、γ線を発見したのはラザフォードさん。

 

名前の付け方安直かよ。

 

ちなみに原子核を見つけたのもラザフォードさん。

中性子線を発見したのはラザフォードさんの弟子のチャドウィックさん。

 

放射能の性質を発見したのがキュリー夫妻ベクレルさんです。

ちなみに放射能の単位はBq〔ベクレル〕で表されます。

 

5人共ノーベル賞です。

 

実はX線とγ線はどちらも光子です。

電子線とβ線もどちらも電子です。(β線は+と−がありますが。)

エネルギーなどの違いはありますが成分としては同じです。

 

強さの違い

強さと言っても持っているエネルギーと透過する力は別です。

透過力

α線は弱いです。

紙1枚すら透過できません。

ティッシュで包んどきましょう。

 

β線も弱いです。

アルミくらいになると止まります。

空き缶にいれときましょう。

 

X線といえばやはり鉛です。

γ線も同じように鉛で防ぎます。

 

中性子線は鉛も通り抜けます!

強い!

でも水は通り抜けられません。

 

なんでやねん

 

エネルギー

被ばく量を計算するためにはどの放射線にさらされたかにもよるので、それぞれの放射線に何倍くらいのエネルギーを持っているかを付与する係数(放射線荷重係数)が決められています。

これは放射線の強さと同じように考えて大丈夫です。

 

X線とγ線の光子を1とした場合

電子線:1

陽子線:5

中性子線:エネルギーによって5〜20

α線、重粒子線:20

 

α線ってさっき紙も通り抜けられなかったのに・・・。

 

そうなんです。

だから粘膜に入ったり飲んだら大変な被ばくになります。

 

 

治療への応用

放射線治療には大きく分けて

内部照射」と「外部照射」があります。

 

内部照射は臓器に直接放射線が発生する物質を留置したり、選択的に目的臓器に取り込まれる物質を服用したりします。

 

 外部照射はもっともポピュラーなのは「リニアック」や「ガンマナイフ」と呼ばれるものです。

リニアックからは人工的に加速したX線と電子線

ガンマナイフからは中に入っているコバルト線源から出るγ線

治療に使われています。

 

陽子線や重粒子線治療も外部照射になります。

こちらは先進医療となっていて保険診療外となり、かなり高額です

 

先進医療っていうからには、そんなに違うの?

 

陽子線と重粒子線はブラッグピークと呼ばれるものがあります。

ブラッグは「brag」(自慢の)という意味です。

このピークは体の中で急激に高い線量を生み出します

X線の場合は体表が最も影響を受け、体の深部に行くほど弱くなります。

もちろん計画の段階で正常な臓器へは少なく病変へは多くというのは基本なので色々な照射方法を考えます。

陽子線や重粒子線の場合は体表よりも少し深部に入ったところで最も強くなるため、さらに正常な体表・臓器への影響を抑えつつ、狙ったところに強い放射線を当てることが出来ます

 

さすが自慢してるだけあるね・・・。

 

しかし、照射するためにはながーーーーーい加速器を使って原子をどんどん加速しなければ飛んでいきません。

もちろん維持費だけでもかなり高額です。

なかなか保険診療にするのも難しいのかもしれません。

生命保険での取扱もされてきているので、考えてみてはいかがでしょうか?

 

まとめ

 

全部がノーベル賞級のことなので非常に難しいですが、なるべくわかりやすく解説したつもりです。

原子核の中では他にもPETで使われている技術や ニュートリノの発生などまだまだ研究されていることがたくさんあります。

これからも医療が進歩して新しい治療法や、技術のへ応用が出てくるといいですね。

 

できればお手頃価格でお願いします。

 

 

 

※ 参考

国際放射線防護委員会(ICRP)勧告

https://www.jrias.or.jp/books/cat/sub1-01/101-14.html